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殺人鍋の作り方 ― 2 **
「ところで、マックスとキョウジュは何を当てたんだ?」
カイが食べ始めたのを確認してから皿を取ったレイが2人に問い掛ける。
「え〜っとネ、タカオが2等賞の“もつ鍋30人前プレゼント”でショ、ボクが5等賞の“渡辺君”で、
キョウジュは3等賞の“日本酒・焼酎・ウォッカ3本セット”かナ」
指折り数えながら答えたのはマックス。
「3人とも運が強いんだな〜って…“渡辺君”って……何だ?」
「コレv」
マックスがくるりと後ろを振り向き、背後から引き摺り立たせたのは――――学校の理科室によくある“人体模型”。
「ゴホッ!!」
「え゛?!―――…って、カイ大丈夫か?!」
人体模型を見て喉を詰らせたカイの横、取り敢えず背中を擦る事にしたらしいレイと、
「お腹の蓋を開けたらシースルーの臓器があってネ、夜中になったら赤・青・緑・黄色の蛍光色に光るんダヨ〜♪
…あ、頭も取れるみたいv」
人体模型の内蔵を片手に平気でもつ鍋を平らげるマックスと、
「……マックス、取り敢えずそれ、直しませんか…?」
少々青い顔で、マックスの手にある臓器模型を指差しながら提案するキョウジュ。
―――…鍋の中には、まだまだ具が残っていた。
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