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殺人鍋の作り方 ― 3 **
「本当に…ソレが籤引きの景品なのか?」
少しばかり引き攣った顔で“渡辺君”を指差したのはレイ。
「うんvそうだヨ♪」
“渡辺君”の生首を抱えたまま、にこやかに笑うのはマックス。
「嘘をつけ!そんな物が景品であってたまるか!!」
思わず怒鳴ったのは、先程“渡辺君”のお蔭で喉を詰らせ、あの世を垣間見る羽目になったカイ。
「嘘じゃないネー。嘘だったら"渡辺君”は此処に居ないハズだヨ?」
「確かにな…」
「納得するな!!」
ツッコミ役と化したカイの斜め向かい、キョウジュの隣に居るタカオは「まぁ落ち着けよ」と言いながら
其々にガラスコップを手渡していく。
「…貴様、自分の家から持ってきたんじゃないだろうな?」
「No!幾らボクん家でも人体模型は取り扱ってないネ」
タカオから手渡されたコップに口をつけながら、マックスは手を振って否定する。
「じゃあ何でそもそも景品が人体模型なんだ?誰もそんな物欲しくないだろう!」
「でも現実に景品としてありましたしね…」
マックスと同じく、タカオから手渡されたコップを両手で抱えたまま、口を挟んだのはキョウジュ。
「あ、でも確か『景品提供:火渡エンタープライズ』って書いてあったヨ?」
「なぁんだカイん家が決めたのか〜そりゃ自分で決めた物を自分で食べてちゃ世話ないよな〜」
「――――…カイ?」
石化したカイを揺するレイの向かいで、
「…若しかして知らなかったノ?カイ」
きょとんとしたまま不思議そうに首を傾げるマックスが居た。
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<UP:04.2.19>